テキストに余白(スペース)がない文章は読みにくい(CSS:letter-spacing
ブログで文章を書いている時、フォントは綺麗なのに読みにくいと感じることはありませんか?それは、letter-spacing
の設定で劇的に変わるかもしれません。
CSSのletter-spacing
詳しい仕様に関しては、MDNのサイトを参考にしましょう。
letter-spacing - CSS: カスケーディングスタイルシート | MDN
styled-componentsの実装例
export const Text = styled.p`
padding: 0.25em 0.25em;
box-sizing: border-box;
letter-spacing: ${props => props.letterSpacing};
background-color: #eaeaea;
`
styled-componentsを利用したコンポーネントで設定をしてみます。
pxやemの使い方
pxやemについては、MDNの解説を見てください。
サンプルテキスト
文章は、夏目漱石の「吾輩は猫である」からお借りしました。
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
出典:吾輩は猫である - Wikipedia(https://ja.wikipedia.org/wiki/吾輩は猫である)
letter-spacingの様々な例
letter-spacing: normal;
<Text letterSpacing={"normal"}>
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
</Text>
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
読みづらさはないですが、読みやすさもあまり感じません。本当に、普通という感じです。
letter-spacing: 1px;
<Text letterSpacing={"1px"}>
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
</Text>
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
ほんの少しだけ、余白ができましたが、大きくは変わりません。
letter-spacing: 2px;
<Text letterSpacing={"2px"}>
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
</Text>
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
少し余白が明確になり、高級感が出てきました。
letter-spacing: 4px;
<Text letterSpacing={"4px"}>
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
</Text>
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
さらに読みやすく、ゆっくりと読める感じです。
letter-spacing: 8px;
<Text letterSpacing={"8px"}>
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
</Text>
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
余白が大きすぎるので、文章で使うには少しだらしなくなりました。
letter-spacing: 16px;
<Text letterSpacing={"16px"}>
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
</Text>
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
ソーシャルディスタンスとしては、完璧ですね
letter-spacing: -1px;
<Text letterSpacing={"-1px"}>
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
</Text>
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
少し窮屈ですね。
letter-spacing: -2px;
<Text letterSpacing={"-2px"}>
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
</Text>
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
1px違うだけでも、かなり窮屈に感じます。
letter-spacing: -4px;
<Text letterSpacing={"-4px"}>
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
</Text>
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
密です!密です!
letter-spacing: -8px;
<Text letterSpacing={"-8px"}>
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
</Text>
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
あぁぁ!朝の満員電車のようです!探偵物のタイトルのようです。
letter-spacing: -16px;
<Text letterSpacing={"-16px"}>
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
</Text>
吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
もうまったく読めなくなり、カオスです。ホラーを感じるので、そのような表現をしたい時には役立つかもしれません。
letter-spacingは綺麗に見えるように設定しよう
綺麗なロゴやテキストの決め手はフォントだけではありません。それは、文字間の余白が大切です。また、フォントによって適切な値が変わるため、様々な値を試し、心地よく読める設定値を見つけ出すことが必要です。決して、読み手にストレスを与えてはいけません。
手作りのHPでは、そもそも設定をしていないサイトもあります。今一度、運営しているブログやサービスのletter-spacing
を見つめ直してください。せっかく素晴らしい文章を書いても、読みづらかったらサイトの離脱が増えてしまいます。