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「フラットでアットホーム」と宣伝している会社が多く存在します。しかし、その表現には、大きな落とし穴があります。
会社組織におけるフラットとアットホームの意味
主観な部分があるため、個人的な定義を記載します。
フラット
会社組織でのフラットとは、
- 役職の上下関係がない
- 男女平等
と、私は定義しています。
アットホーム
会社組織でのアットホームとは、
- 空気感がよい
- 家族のように仲がよく、気さくな関係
- コミュニケーションがしやすい
- まるで家にいるような過ごしやすさ
と、私は定義しています。
悪くないように思える・・・が
上記の説明だけを見ると、とても仲の良い会社で、悪くないイメージがあります。しかし、この言葉は抽象的であり、具体的ではありません。必ず詳細な情報を調べたり、面接で聞き出すようにしましょう。
具体的に「何が」フラットでアットホームかを明確に
ただ書いてあるだけの会社も多い
「当社(弊社)はフラットでアットホームな企業です」
ITエンジニア向けの求人広告で、このように記載されているものが多数あります。しかし、中身がない会社も多いのが現実です。
客観的に
「確かにこれはフラットでアットホームだね」
という納得できる記載(説明)ができる会社が多数存在します。
会社ブログには、ボーリングやカラオケなどのイベント写真しかない
上記タイトルのような写真を、社内ブログを掲載し「フラットでアットホームです」と宣伝している会社もあります。しかし、これはどこの会社も簡単にできます。
社員同士で遊びに行くだけで、アットホームになれるのであるならば、差別化になりません。本当のフラットでアットホームな会社はこのようなイベントの写真なんて使いません。
このような宣伝は、SES(客先常駐)が中心の会社がしていたりします。なぜならば、定時後でなければコミュニケーションが存在しないということになるからです。
しかし、同じSESでも業務中にうまくコミュニケーションをしている会社もあるので、しっかりと調査しましょう。同じコミュニケーションでも、会社によって全然異なります。
仲がいい会社は成長しない可能性がある
「ボーリングやカラオケに行くような人間関係の会社がいい」
このような考えを持つ、求職者もいました。しかし、そのような会社は成長する可能性が低いです。
理由は、
- 優しすぎる
- 厳しく言わない
- ゆるい
- 仲が良すぎる
上司と部下の関係は、厳しくする必要があると思います。そもそもエンジニアは技術職なので職人となります。そこに優しさ・ゆるさがあってはいけません。
たまに遊ぶとかならばいいのですが、毎日がゆるい環境だと、成長しないからです。スパルタや地獄の環境で育ってきたエンジニアの方が、中長期的には成果を出しています。フラットでアットホームすぎる会社は、教育(指導)を放棄している会社が多いです。
組織としてのフラットでアットホーム
組織としての取り組みがあるか
組織として、具体的にどのような活動をしているか情報を見つけましょう。面接で聞いてもいいです。
「組織(事業)として、フラットでアットホームな取り組みは、どのようなことを実施していますか?」
具体的な回答がなければ、ハリボテな情報ということになります。実際に入社すると、それほどアットホームではないので、避けましょう。
- 役員・幹部会には誰でも参加可能
- 自社の事業や情報を公開し、発言が可能
- 上下関係問わず、フィードバックをしている
など、組織としての、フラットかつアットホームな取り組みが大切です。勤務時間外の取り組みは、そもそもプライベートになります。それほど成長する会社ではない可能性が多く、現場に左右される運となるでしょう。
完全なフラットでアットホームは組織として成り立たない
完全にフラットでアットホームな組織は、そもそも組織としては成り立ちません。
- フラットすぎて、決定ができない
- 仲がよすぎて、厳しく指導できない
組織としては、ダメな結果になります。
フラットでアットホームは、組織の取り組みとして、ベテランと若手のアイデアやノウハウを集めやすくするのが目的だと考えています。組織として、フラットでアットホームにしてしまうと、組織が成り立たなくなります。
また、フラットといえども、最終的には責任者(代表)が決定する必要があります。
あなたの優先事項は何か
アットホームな会社は暖かく、魅力的な会社です。しかし、アットホームを求める人は、本当の優先順位を考えましょう。
- ぬるい環境を求めるのか
- 厳しい環境で成長を求めるのか
それらを考慮して、会社を選びましょう。成長できる会社を選択することが、今後の自身の市場価値を高めます。井の中の蛙なエンジニアにならないようなキャリアプランを設計し、行動をしましょう。
「ぬるい環境で無双したい」と思って、ぬるい環境に入社してもうまくいきません。それは別の記事で実体験として紹介します。