第1回 卒業生から聞いたプログラミングスクールの実態

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現在、IT業界へ転職して1年目の方のメンターを個人でしています。

内容は、仕事の進め方や勉強内容についての相談にのっています。

聞いたところ、その方は転職前に某プログラミングスクールに通っていたようでした。

その卒業したプログラミングスクールについて、正直な感想をヒアリングしました。

その内容を紹介します。

コース内容

コース内容|第1回 卒業生から聞いたプログラミングスクールの実態

料金

期間料金内容
2〜3ヶ月10万円〜20万円Ruby on Rails

複数のプランがあったようですが、真ん中のプランを選択したようです。

プランの内容について聞いてみました。

プログラミング研修の進め方

  • Mac
  • クラウド環境
  • Ruby on Rails

といった内容のようでした。

自身のMacで、クラウド環境を用いて、Railsの研修を進めていくという内容です。

メンターがつくようで、教育方法について聞きました。

教育の仕方

  1. 教材を利用する
  2. 分からないところがあれば、メンターに質問をする
  3. 質問内容について回答をもらう

という進め方でした。

スクールでは、よくあるやり方ですね。

コストパフォーマンスが気になったので、スクールについての率直な感想を聞いてみました。

正直な感想

正直な感想|第1回 卒業生から聞いたプログラミングスクールの実態

細かい部分が理解ができなかった

研修を進めていくにあたり、分からないところが出てきます。

その都度、メンターに質問をしていたようです。

しかし、担当のメンターは、具体的な説明をしてくれなかったみたいでした。

「こういうものと思っておいて」

という一言で回答が終わったようです。

そのため、理解せずに研修を進めていたようです。

あまり理解せず、コピペで動かしていただけとのことです。

よって、卒業してからも、スクールの恩恵は実務ではあまりなく

プログラミングの動かし方程度の理解しかできなかった」

と教えてくれました。

これはプランによるものか、メンターの質なのかは分かりません。

  • メンターの質の場合

メンターの質について可視化する必要があると思います。

定期的に研修生から、アンケートによるリアルタイム調査でもいいでしょう。

このメンターの回答内容だと、メンターとして存在する意味が分かりませんでした。

プログラミングは、1行1行の本質が重要です。

それを調べ方でもなく、まったく教えずに進めていくのは意味がないと思っています。

料理ならば

「この調味料を使うことで、肉が柔らかくなる」

という理由が大事なのです。

「この調味料を使うことで、肉が美味しくなる」

とは違います。

なぜ美味しくなるのかが大切なのです。

  • スクールの質の場合

今回の某プログラミングスクールの卒業生を数名知っています。

しかし、今回は初めて聞いた情報でした。

可能性は低いですが、スクールの質の場合、もう少しいいスクールまたは教材で学んだ方がいいなと思いました。

YouTubeでも細かい説明をしている動画もたくさんあります。

無料に近い職業訓練校もあるので、そちらの選択肢もあります。

ただ、プランがいくつかあるようなので、最上級のプランだと、細かい説明があるかもしれません。

環境構築ができない

スクールでは、クラウド環境での開発をしていたようでした。

しかし、マニュアル通り進めていくため、環境について理解ができていませんでした。

私がプログラミングを教えている時、環境構築がうまくできていませんでした。

ローカル、仮想環境、クラウド環境など問わず、環境構築は非常に重要です。

その卒業生は、

  • ローカルで構築時、sudo有無を意識していない
  • ターミナルコマンドが分からない
  • Rubyのバージョンの変更が分からない
  • プラグインのインストール先などのディレクトリ構成
  • 各種重要な dotfiles

など、プログラミング以外のスキルがあまり理解できていませんでした。

数ヶ月なので、仕方がないかもしれませんが、簡単なマニュアルを提供してもいいのかなと思っていいます。

ヒアリングした結果

ヒアリングした結果|第1回 卒業生から聞いたプログラミングスクールの実態

いろいろありますが、今回は2つのヒアリング結果をまとめました。

おさらいすると

  • メンターの質が低かった
  • プログラミング以外のスキルが伸びなかった

となります。

料理人でいうと、クックパッドのレシピ通りに料理をしている、ということでしょうか。

そこで、私は

「なぜ?を意識することが大切」

と話しました。

「なぜ、このコマンドを入力するのか?」

「このコマンドは何をしているのか?」

「この設定は何に影響するのか?」

「この1行はなぜ必要か?」

など、本質を理解することの重要性を説明しました。

今はその方は、

  • Ruby
  • Ruby on Rails

の基礎から学びなおしています。

今回、私に勉強を教えてほしいと言ってきた理由が分かりました。

確かに、この知識で現場に行っただけでは、即戦力となるのは厳しいです。

なので、私から言えることは

「スクールを卒業したら即戦力となれる」

という認識で申し込んではいけないということです。

そもそも、技術職で、数ヶ月程度で即戦力になれるなんて、普通ありえません。

そんな技術職は技術ではありません。

理系大学生であれば4年間、専門学生であれば3年間学びます。

それをたった数ヶ月で修得できるとは思っていません。

スクールの教材は、実際の業務でいうと数パーセントの範囲にすぎないでしょう。

そのため、スクールを卒業しても、プログラミング以外の知識も勉強を継続していってほしいと思います。

その結果が、同じスクール生でも差別化を生み、価値ある人材となっていきます。

また、スクールについて他の話をヒアリングしてみたいと思います。

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