Webサイトとスマホアプリのどちらで開発するか

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お客さんと新規開発の打ち合わせする時、

「Webサイトとスマホアプリのどちらがいいですか?」

とよく聞かれます。

どちらにもメリットデメリットがあるので、今回はまとめてみました。

Webサイトで開発する場合

Webサイトで開発する場合|Webサイトとスマホアプリのどちらで開発するか

Webサイトのメリット・デメリットをまとめました。

  • メリット
    • エンジニアが多い
    • リリースが容易
    • ブラウザで利用可能
    • バージョンアップが容易
    • 低コスト
  • デメリット
    • 常に通信が必要
    • ハードウェアの機能を利用しにくい
    • 外部ツールで操作ができる

理由

エンジニアが多い

SESや受託、自社サービスもWebサイト案件が多いです。

Webサイトに必要な技術は、スクールやオンラインコンテンツで身に付くものも多いので、エンジニアが増えています。

それは、開発環境も簡単に用意でき、市場規模もあるからと考えています。

ポートフォリオもWebサイトを先に作る人が多いでしょう。

.html、.jsファイルを作成し、ブラウザで開くだけで動作するので、勉強にも最適です。

リリースが容易

Webサイトのリリースは、サーバへ行います。

そのため、シンプルな構成であれば、Webサーバ1つにデプロイをすれば完了します。

ブラウザで利用可能

Webサイトはブラウザで利用します。

よって、OSに依存しないため、モダンブラウザを利用できる環境であればどこからでも利用可能です。

バージョンアップが容易

Webサイトは、Webサーバで動作します。

よって、バージョンアップもWebサーバに対して行うのみで、利用ユーザ側の作業はありません。

低コスト

一般的なWebサイトの仕組みは、サーバサイド(バックエンド)+フロントサイドで構成されます。

Reactなどのモダン技術を使わなければ、サーバサイドの言語と、HTML/CSSで作ることができます。

スマホアプリ開発と比較すると、低コストになることが多いです。

常に通信が必要

Webサイトは、ブラウザなどを利用して、Webサーバにアクセスする必要があります。

よって、オフラインではWebサイトがほとんど利用できません。

シンプルなメモ帳のような機能でも、オフラインでは利用できません。

ハードウェアの機能を利用しにくい

WebRTCのような技術もありますが、ハードウェアの機能は、スマホアプリで開発するときと比較すると、開発がしにくいものもあります。

実行をブラウザでしていることもあり、スマホアプリと同様にするのは難しかったりします。

外部ツールで操作ができる

例えば、ユーザが広告ブロックツールを導入すると、広告が消されてしまい、広告収入がなくなる場合があります。

また、HTMLやJavaScriptを操作されることもあります。

スマホアプリで開発する場合

スマホアプリで開発する場合|Webサイトとスマホアプリのどちらで開発するか

スマホアプリのメリット・デメリットをまとめました。

  • メリット
    • 利便性が高い
    • オフライン利用が可能
    • ハードウェアの機能を利用しやすい
    • ブランド力がある
  • デメリット
    • エンジニアが少ない
    • 高コスト
    • 構成によっては複数の言語が必要
    • リリースに審査が必要
    • バージョンアップがサーバとアプリに必要

利便性が高い

アプリベースでの設計が可能です。

そのため、Webサイトでは表現できない、直感的なUI/UX設計が可能であり、満足度の高いアプリの提供が可能です。

オフライン利用が可能

iPhoneのアプリにあるような「メモ帳」のようなアプリの場合、通信が不要になります。

オフラインでも利用可能なアプリ開発をすることができます。

ハードウェアの機能を利用しやすい

ハードウェアやOSの機能が容易に利用可能です。

また、Bluetoothなどを利用して、外部のハードウェアとも連携ができます。

ブランド力がある

「Webサイトよりも、スマホアプリを所有する方がブランド力がある」という方も多いです。

確かにアプリは特別感があるため、広報でも効果があるのかなと感じます。

エンジニアが少ない

スマホアプリ開発の経験があるエンジニアは、Webエンジニアと比較すると少ないです。

私の知る限り、受託案件でも、10案件中1案件程度です。

もちろん、特化した会社もありますが、全体の中では少ないです。

高コスト

スマホアプリで必要な大きなタスクは

  • iOSアプリ
  • Androidアプリ
  • Web API
  • Webサイト(ストア申請などに必要)
  • サーバ構築
  • Apple Storeへの申請
  • Google Playへの申請

などがあります。

Webサイトと比較すると、工数が大きくなります。

構成によっては複数の言語が必要

プロジェクトによっては

システム言語
iOSアプリSwift
AndroidアプリJava
Web APIPHP
WebサイトHTML, CSS, JavaScript

上記の構成もあり、この場合は多数の言語が必要になります。

全て1人で担当できるエンジニアは少ないです。

そのため、上記全て担当できる人材は非常に価値があります。

リリースに審査が必要

Webサイトであれば、必要な機能が揃い次第リリースが可能です。

しかし、アプリには各社の審査が必要です。

片方だけ合格することもあり、仕様変更が必要な場合も出てきます。

バージョンアップがサーバとアプリに必要

スマホアプリは、各アプリの対応が必要です。

そのため、ユーザにもアプリをアップデートしてもらう必要も出てきます。

Webサイトであれば、Webサーバのみなので容易です。

まとめ

結論としては、目的を考えて決定することが必要です。

Webサイトとスマホアプリ、どちらでも実現可能な場合、低コストのWebサイトでもよいでしょう。

その方がスピード重視でリリースすることができます。

その後ユーザが増加してきたら、WebサイトをAPI化し、スマホアプリ対応するのもありでしょう。

しかし、スマホゲームやハードの機能を利用する場合は、アプリ開発が最適になります。

スマホアプリ開発は、Webサイトと比較すると高価になるケースがほとんどのため、どちらがいいか決定する時は、しっかりと考えましょう。

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