企業は面接で意識高い系エンジニアを採用してはいけない

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会社や組織は、意識高い系エンジニアに内定を出すことはしっかりと考えた方がいいでしょう。もし採用すると会社に悪影響を及ぼす可能性があります。その事例を紹介します。

未経験の意識高い系を採用した会社の末路

未経験の意識高い系を採用した会社の末路|企業は面接で意識高い系エンジニアを採用してはいけない

自己投資をしてプログラミングスクールに通ってた人を採用

とある求人媒体を利用して、中途採用枠で未経験のプログラミングスクール卒のエンジニアを採用しました。この新人は、日頃から独学の努力も惜しまず、朝から晩までスキルアップをする優秀な社員でした。仕事も未経験ですが、常に一生懸命で、先輩から教えてくれる内容はしっかりと修得し、だんだんと一人で仕事もこなせるようになってきました。

新人未経験は最初は投資期間

経営側からすると、未経験エンジニアはしばらくは投資期間となります。SES(客先常駐)の場合でも、単価は安くなります。そのため、一般的には単価の高い先輩とセットでOJTで案件に参画していきます。

  • 採用コスト
  • 新人研修
  • 上司や先輩の時間
  • 保険や設備(パソコン)などのコスト
  • 福利厚生

など、新人が稼いでくれる金額以上の支出がしばらくは続きます。

会社側は、将来的に中堅クラスとなって、事業を支えてくれるメンバーとなる信じて、教育コストを惜しまなく支出してくれます。会社のビジネスモデルによりますが、回収に必要な期間は3〜5年程度となります。5年目くらいになると、中堅としてPMやPLを担当しチームを支えてくれるエンジニアになってくれます。

しかし、新卒ではなく、中途採用の意識高い系エンジニアの場合は、このようなプランが叶わない可能性が高いです。

キャリアアップのために転職

意識高い系新人エンジニアにプロジェクトを経験させ、次の仕事やポジションを担当させようとする時期にくると、残念ながら退職をしていきます。

理由を聞くと、

「次のキャリアアップのために転職します。」

という理由が多いです。

良くも悪くも意識高い系エンジニアは、組織外の情報収集に力を入れています。

  • 自己啓発本
  • セミナー
  • SNS
  • YouTubeなどの動画

など、自分より上の存在のキャリアについて分析をします。そして、そのキャリアに近づくため、会社を踏み台として考えているエンジニアが多いです。意識高い系エンジニアは、3年以上在籍してくれる方はなかなかいません。大抵、次のステップのため転職をしてしまいます。

会社経営の目線でみた場合、優秀な社員は長期で在籍して欲しいと考えています。しかし、その願いは届かず、次のステップへ羽ばたいて行ってしまいます。最終的には、フリーランスや起業を目指す人も多いです。最終的には、好きなことややりたいことを実現するための踏み台となってしまっています。

そのため、面接では長期で在籍してくれるかどうかを見極める能力が必要となります。

夢を語る意識高い系エンジニアを採用した会社の末路

夢を語る意識高い系エンジニアを採用した会社の末路|企業は面接で意識高い系エンジニアを採用してはいけない

コミュニケーション能力が高く、組織の人気者

意識高い系エンジニアは、コミュニケーション能力が高い人が多いです。雑談力が非常に長けており、引き出しのネタも多く、周りを楽しませたりモチベーションを上げてくれます。このような社員は貴重な存在で、本人の仕事力だけでなく、周りの能力も向上させてくれるのです。また、カリスマ性も高く、若手からは尊敬されることになります。

その能力を組織内でずっと活用してくれるのであればいいのですが、独立という夢を持っている場合は気をつける必要があります。なぜなら、その人の周りのメンバーが、会社ではなくその人の魅力で会社に在籍している可能性があるからです。

独立するために退職後、他の社員が着いて行った

カリスマ性のある社員が、起業するために独立した場合は注意が必要です。他の優秀な社員もみんな退職し、着いて行ってしまうことがあるからです。

こうなった場合、退職していく社員を止めることは厳しいです。それを防ぐためには、会社側がカリスマエンジニアに負けないビジネスモデルやカリスマ性を所持しておく必要があります。経営者のカリスマ性が、社員のカリスマ性に負けていてはいけません。日常的に、たくさんの社員とのコミュニケーションをする必要があります。経営陣は、社員に会社に所属する存在意義を明確にしてあげましょう。

意識高い系が集まりすぎても組織は成り立たない

意識高い系が集まりすぎても組織は成り立たない|企業は面接で意識高い系エンジニアを採用してはいけない

パレートの法則でチームビルディングをするべき

組織を構成する場合、10割のエンジニアを意識高い系にすると、ほとんど機能しません。退職をしないにしても、くせが強い人が多く、上手くまとまらない可能性が高いからです。

パレートの法則を上手く使い、2割の人材が8割の成果を生み出す仕組みを開発し、8割の人材にそのマニュアルを実行してもらうことが必要です。

パレートの法則は、働きアリの法則と同じ意味合いで使用されることが多く、組織全体の2割程の要人が大部分の利益をもたらしており、そしてその2割の要人が間引かれると、残り8割の中の2割がまた大部分の利益をもたらすようになるというものである。経済以外にも自然現象や社会現象など、さまざまな事例に当てはめられることが多い。ただし、事例の多くは、法則と言うよりも経験則の類である。

出典:パレートの法則 - Wikipediahttps://ja.wikipedia.org/wiki/パレートの法則

意識高い系エンジニアばっかり集まってしまうと、仕組みを作ることに全員が興味を持ってしまい、マニュアル通りには動いてくれません。そのため、メンバー構成は非常に重要です。

意識高い系は勤勉で、会社にとって非常に大きな成果を生み出してくれますが、時と場合によっては会社の毒にもなります。必ず人間性を面接で見極めることが大切です。退職していかない意識高いエンジニアに、重要な役割を任せる必要があります。

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