目次
エンジニアになって、新しく挑戦することは非常にいいことです。
しかし、転職だけが選択肢ではありません。
その理由をお話します。
なぜエンジニアなりたいのかを考えて
メディアに流されていないか
最近は、インターネット広告やテレビCMでプログラミングスクールの宣伝が多いです。
子どものなりたい職業もエンジニアが上位にあり、年齢関係なく人気となっています。
中高生が思い描く将来についての意識調査2019 | ソニー生命保険
ソニー生命保険のサイトでは、高校生はエンジニアがトップとなっています。
今は学生でもプログラミングをしている方も多く、将来が有望です。
さて、話を戻すと、スクールの宣伝は「社会人」向けとなっています。
「今の仕事にやりがいを感じない人は、プログラミングを学び、IT業界へ転職することで、高給で自由に働ける未来が待っている」
というような宣伝内容です。
確かに、業界全体で見れば、上記に当てはまるでしょう。
しかし、必ずしも上記に当てはまるというわけではありません。
現状分析を必ず行うこと
プログラミングを学んで、転職をする前に、現状分析を行ってください。
【最新版】年齢別の平均年収一覧(全年代対応) | Career-Picks)
出典:【最新版】年齢別の平均年収一覧(全年代対応) | Career-Picks)(https://career-picks.com/average-salary/nensyu-nenrei/)
年齢 平均年収 平均年収(男性) 平均年収(女性) 全体平均 441万円 545万円 293万円 19歳以下 137万円 162万円 114万円 20〜24歳 267万円 284万円 249万円 25〜29歳 370万円 404万円 326万円 30〜34歳 410万円 470万円 315万円 35〜39歳 448万円 528万円 314万円 40〜44歳 476万円 581万円 319万円 45〜49歳 502万円 635万円 313万円 50〜54歳 529万円 682万円 322万円 55〜59歳 520万円 686万円 298万円
現場、いくらもらっていますか?
上記の図よりも下回る場合、プログラミングを学び転職をしてください。
しかし、上回る場合は、エンジニアになると下がる可能性が大きいです。
転職の前に確認すること
未経験エンジニアのリアルな年収
分析で調べた現場の年収
30〜34歳 410万円
をモデルケースとします。
34歳で、年収が400万円の人がエンジニアに転職をすると考えます。
プログラマーの年収【厚労省発表】ボーナス・都道府県別・年齢別年収推移がわかるページ|年収ガイド
年齢 | 月額給与 | 賞与(ボーナス) | 年収(男性) |
---|---|---|---|
20~24歳 | 24万2500円 | 28万3500円 | 319万3500円 |
25~29歳 | 27万3400円 | 59万9500円 | 388万300円 |
30~34歳 | 31万6300円 | 77万3200円 | 456万8800円 |
35~39歳 | 35万3400円 | 74万7200円 | 498万8000 |
30~34歳 456万8800円
「増える!」
と思いましたか?
違います。
大抵の会社の年収は
20~24歳 319万3500円
こちらとなります。
100万円程度の減収です。
未経験は新卒と同じ金額から開始となる会社が多いです。
新卒で数年働いている人より、未経験の方が給料が高いということになることはほとんどありません。
完全年功序列の会社くらいです。
※マーケティングなど、専門分野での知識や能力があれば別です
一般的な中小・ベンチャー企業では、年齢に見合ったスタートとはなりません。
経験に見合った年収です。
チャレンジができる状況か
年齢が高いほど、転職をすると年収が下がる可能性があります。
- 大丈夫だ、問題ない
- 家庭を持っていない
- 貯蓄に余裕がある
- パートナーの方が稼いでいる
などであれば、チャレンジできるでしょう。
しかし、チャレンジができない人もいます。
- 家族を養っている
- ローンがある
- 生活がギリギリ
など場合、年収が大きく下がる選択をすることは厳しいです。
エンジニアになったが、年収が下がり、家庭内トラブルが発生した人も見てきました。
人生チャレンジして欲しいですが、ハイリスクは避けないといけないこともあります。
現状でエンジニアになる方法を探せ
今の会社ではできないのか?
未経験でエンジニアになろうとしている人は、現在勤めている会社でエンジニアになれないか確認をしてください。
- システム部門が存在しないか
- ビジネスでITを導入できないか
- 新規でITを活用しようとしてないか
- 自分で提案できないか
など、今の環境で絶対にエンジニアになれないと確信してから準備しても大丈夫です。
他者と差別化を謀る場合、得意分野でエンジニアになる方が価値が高いです。
現場の仕事はプロフェッショナルなので、分野を変えずにエンジニアになる方が価値ある存在となります。
今の仕事で、エンジニアになれないかどうか確認をしましょう。
個人ではできないのか?
「今の環境で絶対にエンジニアになれない」
と確信した場合、次は個人でビジネスができないか考えましょう。
転職をする場合、個人で1万円でも稼いだという実績を持ってきた方が価値があります。
個人で開発する場合、年収を下げずにチャレンジできるので、リスクは少ないです。
チャレンジしながら、下記のアクションプランを実行してください。
- 作りたいものを考える
- 個人で開発をする
- エンジニアのコミュニティに参加・アウトプット
- 収益化の実現
例えば、
ブログ
- ブログを作りたい
- Twitterと連携するWordPressテーマの開発
- WordPressテーマを公開
- 有益な情報のアウトプットで広告収入
マイサービス
- 今の仕事を効率化するツールを作りたい
- 勉強したRuby on Railsで開発
- SNSやGitHubなどにマイサービスを公開
- 広告・アプリ化などので収益化
ということです。
もし、作りたいものがあるならば作りましょう。
年収は維持したまま、好きなものを作ることができます。
転職したからと言って、好きなものが作れるというわけではありません。
寿司職人と同じで、修行が必要です。
しかし、エンジニアは、いきなり寿司職人にも個人であればなれます。
店舗・仕入れがないので、ローリスクだからです。
必要なのは、少しの電気代とあなたの時間です。
できないならば転職をしよう
- 年収が下がっても良い
- 年収が上がる
- 個人で作りたいものがない
- IT企業でどうしても働きたい
などの場合は、転職することをオススメします。
人生は一度きりなので、後悔のない選択をしましょう。
ただ、知らなかったことに後悔をしているということは避けましょう。
どんな広告宣伝も、きれいな情報が先行しています。
目に見えない本質を理解してから、行動をしましょう。
「やらない後悔よりも、やった後悔」
を経験すべきですが、
「回避できた後悔は回避すべき」
です。